輸液の基本2

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シリーズまずはこれだけ!輸液の基本

これだけ!ですので、今回は等張電解質輸液低張電解質輸液についてです
この2種類を見分けられることは輸液管理において必須です

大塚並べてみました。それぞれ等張電解質、低張電解質に分けられますか?

さて、この二つ、単に浸透圧の違いではないんです

まあ、バツ、は言い過ぎかもしれませんが、注目してほしいのは、

電解質濃度 

大事なのでもう一度言います。

電解質濃度が血漿と等張か低張

これさえわかってしまえば、もうなにも怖くない!

等張電解質輸液は 電解質濃度血漿と 等張 な輸液

低張電解質輸液は 電解質濃度血漿より低張 な輸液

です。

等張電解質輸液のNa濃度は140mEq前後
低張電解質輸液のNa濃度は~77mEqくらいまで
低張電解質輸液の浸透圧は低張か?
A.ブドウ糖で等張(またはそれ以上)まで浸透圧を上げている
低張電解質輸液は電解質だけでは血漿に対して低張な輸液となってしまい、そのまま使用すると血管痛、溶血などの原因となってしまいます。ブドウ糖を添加することで浸透圧を上昇させ、これらの副作用を回避しています。
ブドウ糖液=真水の投与
『いやいや、ぶどう糖液はぶどう糖液やろ?』って声が聞こえてきそうですが、、、ここで、体内のブドウ糖の動きをおさらいすることでこれが解決されます。
たとえば、5%ブドウ糖液は体液と等張ですが、ブドウ糖は速やかに細胞内に取り込まれます。細胞質では解糖系が回ることによりATP、H2O、CO2が代謝産物として得られます。ATPはエネルギーとして消費され、CO2は呼気中へ排出、体内には溶媒としての水と代謝産物としての水が残ります。
C6H12O6 +6O2 → 6H2O + 6CO2  + 2ATP
よって、輸液によって真水を補充することは浸透圧の関係上不可能(注射用水の点滴静注は禁忌)ですが、ぶどう糖液を投与することで、実質的に水を投与することが可能になります。
少々補足が長くなりましたが、等張電解質輸液と低張電解質輸液の違い、見分けられるようになったでしょうか。次からはそれぞれの用途について解説していきます。
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